物理周辺の知識まとめ

ちょっとしたまとめを書きます.

次元解析に関する知識

無次元量を用いて物理現象の特徴を掴むことは時に重要である.そのための基本となる定理が,バッキンガムのΠ定理である.証明には線型代数の次元定理を用いる.

 

バッキンガムのΠ定理:

ある物理現象に関係する最小の物理量の数をm,基本単位の数をnとする時,互いに独立な無次元量の数はm-n個である.

 

以上から重要な結果を得る:

基本単位をB_{1}.B_{2},...とする.物理量A_{i}の単位を基本単位で表すと

[A_i]=\sum_{n}B_{n}^{a_{ni}}

となった時,{a_{n,m}}を行列要素にもつ行列Cを次元マトリクスという.この時互いに独立な無次元量の数は,m-rankCとなる.

 

従って,次元解析の手法は以下のようにマニュアル化される.

①.物理現象に関与する物理量を全てリストアップし,次元マトリクスCを構成する.

②.m-rankCより無次元量の数を計算する.

③.物理現象がシンプルに理解できるように②の数だけ無次元量を作成する.